フォトビジュアルなSDアポクロマートのスタンダード鏡筒
口径103㎜・焦点距離795㎜で、天体撮影から眼視までオールラウンドに使用いただけます。
対物レンズ外周部に使用するスペーサーを3枚の切片からリング形状に変更したことで、星像の周りに生じる回折光(かいせつこう)が均一となり、より美しい星像が得られます。
SDレデューサーHDキット(別売)、SDフラットナーHDキット(別売)との併用により、イメージサークル44mmの高性能アストログラフとして、フルサイズ一眼カメラ/CMOSカメラによる写野もカバーします。
※この品物はお取り寄せ品です。ご注文後納期のご連絡をいたします。
スペーサー改良で美しい星像に
従来モデルであるSD103S鏡筒では、対物レンズを挟むスペーサーとしてレンズ外周付近に3枚の小切片(錫箔)を均等配置しています。
小切片はレンズ有効径内に出ているため、光が入射した際に回折現象が起こり、星像の周囲3箇所に放射方向の欠けが生じます。
そこで、小切片からリング形状のスペーサーに変更することで回折光が均一となり美しい星像が得られます。
色のにじみを抑える高性能SDガラスレンズ
レンズで光を集める屈折式鏡筒では、光の波長(色)による屈折率の違いから「色のにじみ(色収差)が起こります。
この「色収差」を解消するため、ED(Extra Low Dispersion)(特殊低分散)ガラスが考案されました。
このガラスは文字通り光の波長による分散が少なく、特定波長の屈折率においては一般的なガラスとは異なる値を示します。
SD103SII鏡筒では、EDガラスの中でも特に優れた光学性能を発揮する素材「FPL53」を材料としたSD(SuperED)ガラスレンズを採用。
これにより「色収差」を極めて高いレベルで抑えることに成功、クリアでシャープに星々の輝きをとらえます。
SDガラスレンズはg線(紫)・C線(赤)・F線(青)・d線(黄)・e線(緑)のすべてが0値付近に集まっています。これは、全ての色にわたって色収差が抑えられた、優れたレンズであることを示します。
特に短波長のg線(紫)の収差が少なくなっているので、安定した像をとらえることができます。
眼視から撮影まで、幅広いニーズに応える設計
対物有効径 (103mm)に対してバランスのよい焦点距離(795mm)に設定したことで、惑星観測から星雲星団の撮影まで幅広く対応します。
接眼部はダイヤルで光路切替ができるフリップミラーを装備しています。
倍率の異なる2つの接眼レンズの交換、直視方向にカメラを取り付けた際に撮影と眼視がワンタッチで切り替えできるなど、様々な使用シーンにおいて、優れたパフォーマンスを発揮します。
また、ビクセン規格アタッチメントプレート、金属製キャリーハンドルを装備し、架台への着脱や鏡筒の運搬もスピーディに行えます。
フルサイズ一眼カメラ/CMOSカメラで高品位な天体写真撮影に対応
SDレデューサーHDキット(別売)、SDフラットナーHDキット(別売)との併用により、フルサイズ一眼カメラ/CMOSカメラによる高品位な天体写真撮影に対応します。
<主な仕様>
対物レンズ:103mm/SDアポクロマート、マルチコーティング
焦点距離(口径比F):795mm(F7.7)
分解能・極限等級:1.13秒・11.8等
集光力:肉眼の217倍
焦点調節方式:ラックアンドピニオンによるドロチューブ伸縮・クランプ付
パーツ取付サイズ:ネジ込み/60mm・42mmTリング用ネジ 差し込み/50.8mm*1・31.7mm(フリップミラー付)
ファインダー:暗視野7倍50mm 実視界7度(CR2032モニター電池付)
プレート・バンド等:鏡筒バンド、アタッチメントプレート WT、金属製キャリーハンドル
サイズ・重さ:長さ810mm・外径115mm 6.3kg(本体3.6kg)
写真撮影:拡大・直焦、コンパクトデジカメ(コリメート)撮影可*2
太陽観察:太陽投影板Bセット(別売)併用にて可
*1:50.8mm接眼レンズをご使用の際は、別売オプションパーツが必要です。
*2:別途カメラアダプター等が必要です。