FCシリーズの完成形
フローライトレンズを採用した二枚玉アポクロマート鏡筒
※この品物はお取り寄せ品です。ご注文後納期のご連絡をいたします。
1981年に初代FC-100がデビューして38年になります。当時画期的であったフローライトF8シリーズのシステムは、フォトビジュアルな屈折望遠鏡の先駆けとして、現在のデジタル時代の天体写真撮影においても世界中の天体望遠鏡メーカーで多く採用されています。
従来の二枚玉フローライト対物レンズの短所は、波長毎の球面収差のばらつきが大きく、明るい対物レンズの場合、軸上色収差が少なくても青から紫の短波長側のハローが増加することです。
そこで、可視光領域で球面収差も含めて色収差のバランスを最適化するには、それぞれの波長毎の球面収差に微妙な高次収差を与え短波長側のハローを減らし、高倍率性能に要求されるストレール強度も向上させるという光学設計に至りました。
デジタル写真で問題になる青から紫色の短波長側のハローを、FC-100Dの約半分に抑えています。
フローライトの相手玉についても、部分分散の相性の良い高屈折硝子を組み合わせることで色収差を低減させています。
これにより、460nm~670nmの可視光領域全体においてストレール強度90%以上、眼視強度を付けたストレール比で97.6%と、長焦点f/9のFC-100DLを上回る眼視性能をf/8の口径比で実現しています。
※写真の架台、三脚、鏡筒バンドは付属しません。
形式 | 2群2枚フローライトアポクロマート |
有効口径 | 100mm |
焦点距離 | 800mm |
口径比 | 1:8.0 |
鏡筒径 | 95mm |
鏡筒全長 | 840mm(フード収納時は770mm) |
質量 | 3.9kg |
ファインダー | 6倍30mm |

写真撮影にFC-35レデューサー0.66Xを組み合わせると、530mm(f/5.3)のフルサイズをカバーするアストロカメラになり、FC/FSマルチフラットナー1.04Xを取り付ければ、820mm(f/8.2)のフラットフィールドな長焦点像が得られます。
■FC-35レデューサー0.66x使用時仕様
焦点距離 | 530mm |
口径比 | 1:5.3 |
イメージサークル | φ44mm |
対応CA-35 | CAリング102 |
■FC/FSマルチフラットナー1.04x使用時仕様
焦点距離 | 820mm |
口径比 | 1:8.2 |
イメージサークル | φ44mm |
対応CA-35 | マルチCAリング100 |
スライドフードの採用により非常にコンパクトに収納できます。 フードを格納すると全長770mmですが接眼部品を外すと、595mmと口径10cmクラスの屈折望遠鏡とは思えないほどコンパクトに収納できます。


*写真・眼視システムチャート
*FC-35レデューサー0.66xシステムチャート
*エクステンダーQ1.6x(50.8)システムチャート