■2x バローレンズ、1 1/4インチ
比較的低い拡大率ときわめて良好な収差補正の結果、どんな望遠鏡との組み合わせにもおすすめできるバローです。スリーブにアイピースを差し込んで接眼部に挿入すれば、望遠鏡のF値が2倍になり、アイピース性能を向上させながら倍率も2倍向上します。お手持ちのアイピースの焦点距離のギャップを埋める場合にも有効な選択になります。「バローレンズは像質を低下させる」は、もはや神話であると実感いただける性能です。先端には、1 1/4"アイピース用のフィルターがねじ込め、惑星フィルターなど、アイピース交換で付け替える必要がなく便利です。

バレルサイズ：1・1/4"(31.7ｍｍ)
レンズ構成：1群2枚


■3x バローレンズ、1 1/4インチ
やや拡大率の大きなバローです。2xバローに比べ、1 1/4インチスリーブが長くなっていますが、これは発散系のパワーを強めることによる弊害を最小化するための配慮*です。2xバローレンズ同様、ほぼ完全な収差補正がなされていますので、対物光学系のパフォーマンスをいささかも損ないません。また、テレビュー バローレンズは、すべて「アポクロマチック バロー」のため、反射望遠鏡で使っても色収差を感じることはありません。先端には、1 1/4"用フィルターが装着できます。

バレルサイズ：1・1/4"(31.7?)
レンズ構成：1群2枚


■2x ビッグバロー、2インチ
2インチアイピース対応のため、きわめて広範な用途に使うことができます。カメラアダプター（拡大・直焦）との併用で撮影にも好適です。2インチ径のアイピースを覗きやすい中倍率アイピースに変えるのはもちろん、付属の接眼アダプターにより、1 1/4インチ径アイピースもそのまま使えるので、余裕のあるスリーブ径も相まって散乱光が少なく、コントラストの高い像が観察できます。
なお、パンオプティックなど、2"長焦点アイピースには、ビッグバローとマッチングが悪いシリーズが存在します。その影響は、おもに「視野周辺のケラレ」、および「瞳収差の増大」となって現れるので、広視界が要求される観察 → 月面観察 → 日中の風景観察 の順にその影響は大きくなります。ただし、結像性能には関係がないので、太いスリーブ内径と、シンプルな光学系によるクリアなイメージは、1 1/4"アイピースを使った惑星観測で最大のメリットが得られます。目的に応じて選べば、バローレンズはけっして過去の光学系ではありません。

バレルサイズ：2"（50.8ｍｍ)
レンズ構成：1群2枚