■接眼部の構成
ドロチューブに接続している接眼アダプター接続環(FSQ-85ED)まではFSQ-85EDと同じですが、その後ろが、カメラ回転装置(TSA-102)、フィルターボックス補助リング(TSA-102)、CA-35(TSA-102)、眼視アダプター(CCA-250)、アイピースアダプター接続環(短)、31.7アイピースアダプターとなります。眼視アダプター(CCA-250)を外したところがM54 P0.75ですので、カメラマウントDX-WRが取り付きます。
◆システムチャート図
■フラットナー1.01×(オプション)
FSQ-85EDPは、コンパクト機ということを意識して光学系の企画・設計をおこなった鏡筒で、中心からフルサイズのイメージサークルであるφ44mmまでを重視した製品です。 画面中心からφ20mmほどまではシャープな星像ですが、φ44mm (35mmの四隅)では約30ミクロンとやや平坦性が劣ります。
FSQ-85EDの発売当時はAPS-Cサイズのデジタル一眼レフカメラや冷却CCDが主流でしたから、必要にして十分な光学系でした。 最近はフルサイズ以上のデジタルカメラやCCDカメラで撮像するユーザーが増えてきて、このクラスの口径でもペッツバールタイプの性格である、周辺の非点収差が目に付くようになってきました。
フラットナー1.01×を使用することで、主焦点での軽い像面湾曲と非点収差をフルサイズの範囲までほぼ完全に補正し、フラットな像面になります。焦点距離は若干伸びて455mm f/5.4になりますが、FSQ-85EDPならではの中心像のシャープさがフルサイズの領域まで続き、イメージサークルは小さいですがFSQ-106EDに引けを取らないシャープな光学系にアップグレードできます。
■レデューサーQE0.73×(オプション)
レデューサーQE0.73×を使用すれば、327mm f/3.8 というカメラレンズ並の焦点距離と明るさで、収差性能では高性能望遠レンズを上回ります。フルサイズの四隅(φ44mm)あたりでも30ミクロン以下の星像です。
レデューサーとフラットナーをβ-SGR電動フォーカサーシステムで使用する場合、レデューサーはレデューサーCR0.73×をお選びいただくと、ご購入いただく部品が少なくなります。
併用時の仕様はレデューサーQE0.73×と同じです。