製品特長
IMX571はSONY製の2610万画素APS-Cフォーマットセンサーです。1画素3.76μmの微細なピッチによって高解像度な画像を得られます。
裏面照射型のSTARVISテクノロジーにより、最大91%※の極めて高い量子変換効率と低読み出しノイズを実現しています。また、光の情報をデジタル信号に変換するADCは高分解能な16bitを搭載しており、豊かでなめらかな階調の記録が可能です。
※モノクロ≒91%、カラー≒81%
◇デュアルTEC冷却システム
2つのTEC(冷却素子)を用いてセンサーを冷却するデュアルTEC冷却システムを搭載しています。センサーチャンバーの構造の最適化、テフロンスペーサーによる伝導熱(ヒートバック)の軽減、大型ヒートシンクによる効率的な排熱により、最大で外気温-40℃の強力な冷却が可能です。また、冷却による結露を防ぐための結露防止ヒーターを内蔵しています。
◇最大71.7Ke-の飽和電荷容量
Player Oneの独自のチューニングにより、IMX571のカタログスペックでは50ke-の飽和電荷容量(FullWell)を71.7ke-まで拡張しています。飽和しにくいことによって、表現の幅がより広がります。
◇HCG(high conversion gain)モード
Player One独自のHCGモードはノーマルモード、LRNモードともにゲイン125で自動的に有効になります。HCGモードが有効になると、読み出しノイズが大幅に低減され、高感度と広いダイナミックレンジを両立することができます。
◇豊富な階調表現が可能な16bitADC搭載
Poseidonシリーズでは、センサーからのアナログ信号をデジタルに変換するコンバーター(ADC)に16bitの高分解能なものを使用しています。12bitADCの16倍、14bitADCの約4倍の高い分解能を持ち、センサーから出力されるごくわずかな階調差も精密に記録します。
◇先進的なUSB Type-Cを採用
カメラとパソコンの接続にはUSB-AやUSB-Bより先進的な規格であるUSB3.0 Type-Cを使用します。USB Type-Cにはコネクターの裏表の区別がなく、迅速で確実な接続が可能です。オートガイダーなどのアクセサリー用のポートも用意されており、接続にはUSB2.0 Type-Cを使用します。
◇合理的な筐体設計
唯一無二の八角形の特徴的ボディは、見た目の美しさだけではなく、カメラを取り扱う上でも使いやすい工夫に溢れています。美しい天体写真を撮影するためには、東西南北の軸に対するセンサーの長辺、短辺の直交性は重要です。Poseidonのボディはセンサーの辺に対応する位置が平面になっており、セッティングや構図の変更時に、容易に角度を合わせることができます。
また、望遠鏡との接続部分は円形になっており、一部のプライムフォーカス鏡筒に使用した際に回折光を円形に保ち、星像に与える遮蔽の影響を最小限にとどめる効果が期待できます。
◇ノンアンプグロー
長時間露光時に発生するカブリ(アンプグロー)の発生をおさえるノンアンプグロー機能を搭載しています。DPS機能とあわせて、特に電視観望で行うライブスタック時に、特別な処理を行わなくても簡単にカブリや輝点の少ない画像を得ることができます。
◇DDR3 512MB大容量キャッシュメモリ搭載
本体内部に256MBのDDR3キャッシュメモリを搭載しています。フレームのドロップを回避し、読み出しを安定させることでリードアウトノイズを大幅に減らす効果があります。
◇デッドピクセルサプレッション(DPS)テクノロジー搭載
DPSテクノロジーが搭載されたPlayer Oneのカメラは、ホットピクセルやクールピクセルと言った欠損画素(デッドピクセル)を自動で判別し、カメラ内部のメモリへ記録することで撮影時に自動的に補正を行います。これによりデッドピクセルを大幅に抑制することができます。
左:DPS機能無し/右:DPS機能あり
◇2種類の画素読み出しモード
PoaseidonシリーズのカメラにはNormalモードとLowNoiseモードの2種類の異なる特性を持った画素読み出しモードが搭載されています。LowNoiseモードでは読み出しノイズが大幅に低減され、長時間露光時に、より低ノイズな画像を得ることができます。
●Normalモード
●LowNoiseモード
キャプチャーソフトでの使用について
2023年4月時点で、Player Oneの冷却CMOSカメラをネイティブサポートしているのはSharpcap4.1(β版)以降です。Sharpcap以外のキャプチャーソフトをご使用の場合は、ASCOMプラットフォームと、Player One社の無償配布するASCOMドライバーをインストールすることで使用可能となります。